起業のきっかけはどのようなものだったのでしょうか?
実は、もともと「起業したい」という強い意志があったわけではないんです。きっかけは、新卒で入った会社での挫折でした。 留学カウンセラーとして働いていたのですが、激務と人間関係で心を病んでしまって退職し、その後、一身上の都合でフランス・パリへわたりました。(ちなみにこの都合について気になる方は私に直接お聞きください!笑)
自分が自分として生きていない。だから、自分自身で何かをやりたい!という衝動に駆られました。そして、以前行ったことのある
オンラインの英語指導ならできるかもしれないと思い、本格化させよう!と思い立ったことが私のビジネスの原点です。
最初から順風満帆でしたか?
全然です。
最初はひたすらどぶ板営業。色々なところに足を運び、チラシを作って頭を下げて置いてもらったりポスティングしたりしたこともあります。コネクションもノウハウも無かったので、他の起業家さんの動画を観たり本を読んだり、とにかく色々な人に会うようにしたりと、出来ることは全て取り組んだつもりです。
ただ、その時に気づいたのは「私は雇われて同じことを繰り返す毎日には向いていない」ということでした。 当時の原動力は、社会に対する「反骨精神」そのものでしたね。尾崎豊のような(笑)。「なんで社会はこうなんだ」という、ある種の怒りのエネルギーが、初期の私を突き動かしていました。
現在のメイン事業の一つである「教育」には、どのような想いがあるのでしょうか?
私自身、模試の点数や偏差値教育の中で育ちました。中学受験を経験し、「良い学校に入ることが全て」という価値観の中で、苦しさを感じていたんです。だからこそ、今の子どもたちには「それだけが人生じゃないよ」と、当時の私が一番教えてほしかったことです。
建築ワークショップや野球イベントなど、体験型の学習を通して伝えたいのは、点数を上げることではありません。「世の中にはこんな面白い大人がいるんだ」「こんな生き方もあるんだ」という選択肢を見せること。英語指導で言うと、”自分がこれだけできるんだ!”という自信につながる喜びです。そこから自分の可能性を感じてほしい。私が子どもの頃に出会いたかった大人に、私自身がなりたい。それが活動の根幹にあります。
これから起業を目指す人に向けて、アドバイスを求められたら何と答えますか?
「迷っているなら、やめたほうがいい」と言いますね。 起業して何かを作り上げる時って、書類一枚作るだけでも本来はワクワクするものなんです。「大変だ」「どうしよう」という不安よりも、「やりたい!」という楽しさが勝っていないと続きません。
誰かにやらされているわけではなく、全責任を自分で負うのが起業です。それを「重荷」と感じるか、「自分の城を作れる喜び」と感じるか。もし不安で足が止まるなら、それは今やるべきタイミングではないのかもしれません。
平野さんの行動基準は常に「楽しさ」にある?
そうですね。利益計算よりも先に「これ面白そう!」「やったら絶対楽しい!」という直感が来ます。勿論、資本が無いと出来ないことがあるのも事実。そして自分の生活を成り立たせるということが大前提。ですが、この気持ちと共に歩むことが一番大切だと思っています。仕事がとんでもなくワクワクするって、率直に最高です。私の仕事は、着火してはまた別の焚き火に着火する…その繰り返しの連続です(笑)。
起業して6年目に入りましたが、心境の変化はありますか?
昨年(5年目)は、ありがたいことに大きな企業案件や海外での活動など、仕事の規模が格段に大きくなりました。でも、ふと気づいたんです。求められる役割をこなす中で、自分が自分のキャンバスに描きたい人生から少し離れてしまっている気もするんです。素晴らしい経験をさせてもらいましたが、どこか「他人の人生を生きた」ような感覚がありました。
だからこそ、今年は「自分へのフォーカス」なんですね。
はい。今年はもう一度、原点回帰したい。誰かに用意された舞台ではなく、泥臭くてもいいから、自分の手で作り上げた「自分の景色」を見たいと思っています。 仕事もプライベートもひっくるめて「人生最高に楽しいじゃん」と言えるように、今年はもっと自分を楽しませてあげたいですね。